悲劇の主人公になるんじゃねえぞ
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今回は私の人生の中で心に残る言葉を紹介しようと思います。
今から20年以上前になりますが、大学を卒業して新卒である会社に就職しました。
銀座に本社があり健康器具の製造と販売をする会社でした。
仕事内容はバリバリのセールスで、入社後の研修では飛び込みの訪問販売の実習もあるなどそこそこハードなものでした。
その2ヶ月の研修が終わると新入社員は全国の営業所へそれぞれ配属になるのですが、最後に新入社員全員(私の期は非常に多く、90人くらいいました)を集めて当時の本社の部長が壇上から言った言葉です。
「お前ら、悲劇の主人公になるんじゃねえぞ」
その時はあまり心に響かず、普通は頑張れよとか言いそうなのに変わったことを言うなと印象に残っていました。
ところが、時がたつにつれてこの言葉が身に染みてくるのでした。
人は心のどこかに悲劇の主人公になりたがる傾向があるのではないでしょうか?
上手くいっている時はいいのですが何かにつまずき悪い循環に入ってしまうと視野がすごく狭くなって行くように思います。真面目な人ほどそういうエアーポケットにはまりこんでしまう気がします。
自分をせめたり、人や環境のせいにしたり、ネガティブな感情に支配されて自分の不運を嘆いてしまう……
大変つらい状況ですがどこかそんな自分に酔っているようにも感じます。悲劇の主人公という酒に手を出して中毒になっているかのようです。
最近、過労自殺の話題がニュース等でよく取り上げられていますが、そうならないようにするにはまず自分の精神状態をニュートラルに保てるような考え方を持つことで自分自身を守ることが大事なのではないでしょうか?
なぜなら会社や社会は事件が起こってからでないと対応しないからです。
今では表題の言葉を送ってくれた部長には非常に感謝しています。